五十嵐先生の想い③〜自立した子へ・後編〜
自立への道、二つ目は「本番に向けての計画性&メンタルコントロール」です。
私のお教室では、学校の行事ごとや受験などが被っていない限り、発表会参加は絶対にさせて頂いています。
それは、本番を経験することが音楽を習っている上でとても重要ですし、人を育てるという観点で見ても重要だと思うからです。
本番があるということは、その日までに曲を仕上げなければなりません。テストであれば、テストの範囲だけ直前に覚える、という付け焼き刃でもなんとかなることもあります(多分😅)。でも、ピアノはそういうわけにはいきません。身体で覚えるものは、一朝一夕ではいきません。しかも、ピアノソロは絶対に暗譜という掟もあります😱しっかり暗譜をして本番止まらずに、そして音楽的に弾ききるには、それなりの時間と計画性が必要です。
まずいつまでに譜読みが終わっていればいいか、そして音楽的な中身の練習がどのくらいかかりそうな曲か、いつまでに暗譜をしたら自分的には安心か、それにはどのくらい練習が必要か、自分で計画性をもって取り組まなければなりません。なんとなくやっていると、本番までに暗譜できなかった、ギリギリの演奏で弾くことに精一杯だった🥲ということになります。
最初は先生から「いつまでに譜読み終わらせること」とポイントごとにアドバイスはありますが、年齢を重ねれば重ねるほど細かいスケジュールは先生から言いません。今までの経験をもとに、自分で「そろそろ本腰入れてやらないとヤバい!」とエンジンをかけて欲しいところ。
この自分で計画を立て、エンジンをかけること自体が自立していないとできません。
そして、その練習内容も私は「ここを○○回練習してきて」とか、「毎日2小節ずつ進めて」など、回数などの設定はしない方針です。
たまーーに回数を言うこともありますが、簡単にできる箇所と時間をかけないと弾けない箇所は練習回数は当たり前ですが違いますし、練習時間がとれる日はたくさん進めていいし。
学校の漢字の練習のように、「山」というすごく簡単な感じを10回書く必要があるのか?ということです(学校の先生ごめんなさい🙇♀️というか、今はこんな宿題出ないかな?)。
集団で受けている授業の宿題などは、自分で勝手に変更できないときもありますが、ピアノの練習は自分のものです。自分が本番までに仕上がるように、小学生から自分のスケジュールを立てていいのです。自主性ですね。
そして真剣に取り組んでいれば緊張もします。本番が近づいてきた、大丈夫かな…と。何かよくわからない大きな不安に押しつぶされそうなときもあります。それはそうです、ピアノはあの大きな舞台に1人で出ていき、誰も助けてくれない状況で演奏しきって帰ってくるのです。一度出した音は消しゴムでは消せません。勉強のテストとは違います。
そんな中で本番で弾ききることができると、とても自信になりますし、
逆に練習通りいかなかったら「緊張するとこんな風になるんだ…」という新たな発見をし、次回はこうしてみよう、こう思って臨んでみよう、と自分のことを知るチャンスになります。
練習が間に合っていないと不安になったり、練習できていてもホールが大きいと緊張が大きくなったり、発表会は大丈夫だけどコンクールはいつも緊張したり…人によって様々です。そこにはメンタルもとても大きく関係しています。みんな持ってるメンタリティは違います。そのメンタリティでどうやったら上手くいくのか考えるのです。
「あの人はあんまり緊張しなくて羨ましいな…あんな風になりたいな」と言っても、緊張するものはします。笑 私もそうです。なので「緊張しないで弾きたい」ではなく、「緊張した中でどうしたらいいのか」を考えたり。
練習より上手くいかないのは当然だから怯まない!とか、
今回はこの表現が上手くいったら自分的には合格点だ!とか、
自分なりに上手く本番へのメンタルコントロールをしていく、これが自立にもつながります。
今ピアノを習っている我が子を近くでみていらっしゃる親御さん、そしてかつて自分もピアノを習っていてこれから子供を習わせたい親御さん、是非ピアノを通して上手に“自立”の道へと進んでいって下さい☺️